林業大学校が増加、人手不足で就職には困らず就職率ほぼ100%

林業大学校が全国各地で新たに開設され増加傾向となっているそうです。

林業自体が見直されており、それと共に林業大学校も見直されています。

即戦力養成へ林業大学校=人材不足で開設相次ぐ-就職先に橋渡し
東京五輪・パラリンピックの施設への利用促進など、国産木材の需要増加も見込まれ、即戦力となる人材の育成は急務。こうした中、林業大学校の開設が各地で相次いでいる。
http://www.jiji.com/jc/article?k=2017012600495&g=eco

林業を教える大学を林業大学校と言うのかな?と思われがちですが林業大学校です。

林業アカデミーや森林アカデミーなどもありますが、それらアカデミーから林業大学校へと変更している林業大学校も増えてきました。

林業大学校とは

専門課程が有る専修学校や教育関連施設の事を大学校と呼び、一般的な大学とは異なります。有名どころでは防衛大学校や航空大学校、消防大学校など中央省庁所管の大学校が有ります。

一般的な大学を研究機関とするならば、大学校は職業に直結する職能機関と呼べるでしょう。

ですから林業大学校は林業の職能機関となり、林業へ就職したい方や林業関連の資格を取得したい方が入学する大学校となります。もちろん林業関連の大学への編入も出来ます。

林業大学校の一覧

そんな大学校の中でも林業大学校が最近増加していると言う記事です。

全国で6校しかなかった林業大学校ですが、今では全国に14校と倍以上になっており、更に岩手、兵庫、和歌山にも林業大学校を設立する予定となっています。林業大学校の一覧は以下の通りです。

全国の林業大学校一覧

上記の様に確かに林業大学校が増加しており、鹿児島大学や愛媛大学の様に高度な林業を学び直すコースを設置する大学も存在しています。

林業大学校の偏差値

林業大学校の偏差値は公表されていませんが、幾つかの林業大学校では推薦選考を行なったり、入学試験として一般入試・一般教養の筆記試験一般常識・社会的な面接試験を実施する林業大学校が多いです。

多くの学生を受け入れる専門学校とは異なる専修学校である大学校ですので、学生・研修生募集人数も少なく年度によっては倍率も高くなり偏差値を算出して知ったところで殆ど役に立たないでしょう。

どうしても林業大学校の偏差値が知りたいのであれば、林業関連の学部や学科がある大学の偏差値を調べると良いでしょう。
林業大学校の偏差値も大体それ位で、偏差値が高い訳ではありません

先の鹿児島大学や愛媛大学の農学部、東京農業大学の農学部の偏差値を参考までに見ておくと良いでしょう。

鹿児島大学の詳細ページ

愛媛大学の詳細ページ

東京農業大学の詳細ページ

林業大学校の学費

林業大学校の学費は各自治体の林業大学校によって異なりますが、林業大学校の授業料は全て同じです。

林業大学校の初年度に納入する学費は2019年度時点で以下の通りとなっています。
大学校とアカデミーでは講習・研修、1年制・2年制などで学費に大きく差がありますので確認しておきましょう。

林業大学校でも奨学金制度給付金制度がありますので、林業大学校や自治体に確認すると良いでしょう。

群馬県立農林大学校の学費

  • 入学金なし、授業料11万8800円、コース諸経費等16万400円(酪農肉牛)~ 28万6400円(森林)
  • 初年度納入学費は合計約27万9200円~40万5200円以上

群馬県立農林大学校の学費や偏差値を見る
群馬県立農林大学校の詳細ページ

長野県林業大学校の学費

  • 入学金5650円、授業料11万8800円、教科書・研修・教材費・寮費等95万円
  • 初年度納入学費は合計約107万4450円以上

長野県林業大学校の学費や偏差値を見る
長野県林業大学校の詳細ページ

岐阜県立森林文化アカデミーの学費

  • 入学金なし、授業料11万8800円、教材・実習費17万3000円
  • 初年度納入学費は合計約29万1000円以上

岐阜県立森林文化アカデミーの学費や偏差値を見る
岐阜県立森林文化アカデミーの詳細ページ

山形県立農林大学校の学費

  • 入校料5650円、授業料11万8800円、寮使用料年額約8万円
  • 初年度納入学費は合計約80万円以上(食費や光熱水費などの寮生活費、教科書代、実験実習着代、海外研修費など含む)

山形県立農林大学校の学費や偏差値を見る
山形県立農林大学校の詳細ページ

和歌山県農林大学校(和歌山県農業大学校)の学費

  • 授業料11万8800円
  • 初年度納入学費は合計約30万以上(教材費・寮費などの諸費用含む)

和歌山県農林大学校(和歌山県農業大学校)の学費や偏差値を見る
和歌山県農林大学校(和歌山県農業大学校)の詳細ページ

兵庫県立森林大学校(ひょうご林業大学校)の学費

  • 入学金5650円、授業料11万8800円、教材費・寮費などの諸費用30万から40万円以上
  • 初年度納入学費は合計約50万から70万円以上

兵庫県立森林大学校(ひょうご林業大学校)の学費や偏差値を見る
兵庫県立森林大学校(ひょうご林業大学校)の詳細ページ

林業大学校の就職率

林業大学校増加の背景には東京五輪での需要増しが挙げられていますが、人手不足や後継者不足が最もな理由。

更に緑の雇用として国が就職支援を行い、自治体も研修生への補助金などで支援していますので当然増えますよね。

そうした結果、林業大学校出身者は就職率ほぼ100%となっており、そこらの一般的な大学よりも引く手数多。

年代も幅広く、高卒から入学している若い方もいれば既に林業分野で働いている中高年の方もいます。

林業大学校はほぼ男性ですが、近年女性でも林業大学校や林業を大学で学ぶ方もおり林業女子と名称を付けられています。

力仕事が多い林業ですので女性は伐採計画や植林計画などを学びたい方が多いですが、中には講習を受けて林業の習熟を目指す女性もいます。

この様に注目されている林業ですので、林業大学校には様々な人が入学しています。

林業大学校の就職先

林業大学校からの主な就職先としては林業に関わる一般企業が主な就職先ですが、森林組合、林野庁や公務員など地方職員などへ就職する人も多いです。

林野庁や地方公務員に就職できるのは4大卒だけと思われている方がいらっしゃいますが、前述の通り成り手不足であり人手不足なのが林業なのです。

林業と捉えると就職先も少々狭まってしまいますが、広義な意味での林業と捉えると就職先も更に選択肢が増えます。

林業が人手不足になった理由

ご存知の通り日本の国土の3分の2は森林で有り、林業とは切っても切れない日本。

では何故廃れたのかと言うと、こちらもご存知の通り木造住宅が減り、代替エネルギーが存在しており、更に海外との価格競争で負けたからです。

人手不足や成り手不足などの理由もありますが、林業の存続危機による様々な弊害が生じている事も理由の一つです。

人手不足になった理由は給料が安い事に加えて危険が伴う職業だからです。

通常危険が伴う仕事は給料が高い筈が年々減少して今では一般企業以下。そりゃ人手不足にもなりますよね。更に最悪なのは伐採した材木を運ぶ物流業界まで人手不足。

住友林業の様な大手企業に勤めているならば国内企業の中でも高年収ですが、それ以外だと厳しい。
建設業も同じ様な状況です。

そんな状況から脱する為に国が本気で支援し始めており、今後活性化を狙うならばロボットなどが必要かも知れません。
改正国有林野法も成立し、国有林の伐採販売を民間にも解放ならびに中小林業業者への金融支援などもしています。

ちょっと話が脱線してしまいましたが、国有資源としては申し分ない林業の就職率ほぼ100%は揺るぎませんし、前述の改正国有林野法によって雇用も更に増えています。

しかし、やはり危険が伴う仕事であり、林業大学校なども含めて安全講習に力を入れていかなければなりません。
そして改正国有林野法は伐採販売までであり、植林がなく放置されている事も問題視されていますので、今後は植林も増えるかも知れませんね。

防災で注目される林業

近年、各地で大規模な自然災害が発生していますが、その度に注目されているのが林業ですね。
注目のされかたも林業らしく賛否両論であり、伐採しすぎて災害が発生したという否定意見や、植林によって防災が出来たと言う賛成意見です。

実際には太陽光発電パネルが杜撰に重ねられた山林での土砂崩れによる被害が相次いでおり、これらが林業のイメージを悪くしています。
正しく言えば太陽光発電パネル設置は林業業者が行なっている訳ではなく、太陽光発電パネル設置業者が林業業者へ依頼して伐採をしているです。勝手に伐採した場合の問題も近年増加しており、盗伐問題で逮捕者まで出ています。

就職先が増える林業

林業の存続危機となったおかげなのかどうか分かりませんが、先の改正国有林野法も含めて民間が多く参入しており、林業大学校卒業後の就職先の選択肢も増えています。林業大学校が増えただけでなく就職先も増えている状況となっています。

更に、林業での防災の他に、林業での復興も行われています。
日本は様々な自然災害が起きる地域であり、近年では大規模な自然災害が発生し甚大な被害を受けた地域も多いです。
この様な場合は公共事業となる事も多くなり、企業側も林業経験者を雇用する事が増えるでしょう。