国公立大の人気が復活、競争緩和と学費の安さで受験生と親から支持

大学受験では文系から理系へと受験生の人気が移り理高文低となっていますが、国公立大学の人気も復活しており、受験生だけではなく親である保護者からも支持されています。

理系と文系の倍率や人気に関しては『理系学部が人気で理高文低になりそうな大学受験の倍率』をご覧下さい。

志願者数は国公立大も私大も減少

少子化に伴い大学志願者数は国公立大も私大も減少しており、私立大学に関しては14年ぶりの志願者数減少となりました。

従来の人気であれば国公立大だけが志願者が減少するところが、私大まで志願者が減少している事で私大の人気が低下していると考える事も出来るでしょう。

学部によって多少の差がありますが、地方国公立大学の志願者が増えており、倍率の高い国公立大よりも倍率の低い国公立大を志願する受験生が多い傾向となっています。

この地方回帰の動きは私立大学にも波及しており、首都圏や近畿圏よりも、北海道や東北、福岡などの地方私立大学の志願者数が増えています

合格者数の増加で倍率は低下

国公立大学も私立大学も倍率は低下していますが、この倍率の低下は合格者数を増加する大学が多かったからです。

新型コロナの影響だったり、定員是正の反動だったりと合格者数を増やした大学が多くなり全般的に倍率が低下しています。

しかしながら学部や学科で見ると人気と不人気の差が倍率に表れており、医学・歯学・社会科学などは不人気となり、理系人気から理学・工学・農学などの倍率が高くなっています。この傾向は国公立大学も私立大学も同様の結果になっています。

国立最難関大である旧帝大では倍率も微減微増と殆ど変わっておらず、相変わらずの人気を保っています

国公立大学が人気の理由

なぜ国公立大学の人気が上がったのかと言いますと、受験生にとっては倍率が低くなった事が理由であり、親である保護者からは学費が安いからという理由で支持されている事が第一でしょう。

学費が安い大学については『4年間の学費が安い私立大学』を参考にして下さい。

社会科学系学部の不人気でも分かるとおり、文系への危機感が強くなっており、中途半端な私大文系へ行きたくない受験生が多くなった事も理由の一つと言えますね。

そして地方の国公立大学の倍率が高くなっている事から分かる通り、首都圏の私大へ行く興味が無くなったと考えられます。リモート講義によって更に地方大学の人気は高くなるのではないでしょうか。

更に、地方の国立大学の定員増をする予定もあるので合格率が上がり競争緩和となり、地方国立大学を志望する受験生も多くなると考えられます。

いずれにしても受験生は好きな事を学びたい意識が高くなり、親は中途半端な大学に学費を払いたくないという意識が高くなっていると考える事が出来ますね。

難関国公立大に関しては『国立大学の格付けランク、超難関大と難関大の差』をご覧下さい。

知名度低いが良い国公立大学が人気に

国公立大学の志願者数や倍率を見て思う事は、知名度は低いが良い大学で紹介した国公立大学が人気となっている事です。

知名度は低いが良い大学に関しては『知名度が低くブランド力も低いが良い大学』をご覧下さい。

しかし、あまり志望者数が増えてしまうと、知名度低いが良い国公立大学とか紹介してはいけませんね・・・

難関私大は国公立大の滑り止めに

私大が完全に国公立大の滑り止めになっている状況である事が良く分かると思いますが、難関私大ですら国公立大の滑り止めになっている状況は少々気になるところです。

私大格付けでも有名私大がランクを下げている事から、早慶レベルでも難関国公立大の滑り止めになっている。

私大格付けは『私立大学の格付けランク、Fラン大はどこ?』をご覧下さい。

受け皿があるのは良いですが、果たしてそれで良いのかと問われると良くない気がします。

とは言え国立大学も以前と比較したら併願もしやすくなってきていますので、大学入学共通テストのありかた次第かも知れませんね。

受験生の学力向上にオンライン予備校の効果?

国公立大学の人気が高く志願者が多くなっている大学がある!と言えども、合格するには相応の偏差値であり学力が必要となるのは当然の事です。

これまでは国公立大学へ志願する偏差値すらなかった受験生が多かったが、偏差値が上がって国公立大を目指す受験生が増えてきています。

以前と比較して何が変わったのかというとオンライン学習ですね。

オンライン予備校も自宅学習によって利用者が増していますので、やはり国公立大学を志願する受験生が多くなりそうです。

オンライン予備校に関しては『ディアロオンラインにZ会アステリア、自宅で受験勉強はZ会の評判が高い』も参考にして下さい。